社長のコラム(2025年9月)

2006年から、雨の日も、風の日も、ずっと、書き続けています。
- 最近、皆さんのご自宅にも国勢調査票が手配りされている頃だと思うが、普通に考える力がある人であれば、首を傾げていることだろう。国勢調査自体を不要と考える人もいるだろうし、調査方法を非効率と考える人もいるだろう。少なくとも、未だに全世帯に調査票を手配りすることを無駄だと思っている人が大半ではないだろうか?百歩譲ってもインターネットなどでの回収が出来ない場合だけ訪問するくらいのレベルではあって欲しい。海外では、それどころか、行政が保有する住民登録などの記録を基に人口統計を作成するため、調査票の配布や回収が不要という国もある。ついでに言うと、市政だよりも同様で、既に手配り配布を廃止した市もある様なので見習って欲しい。国や自治体こそが生産性アップの手本を見せるべきであり、民間企業の労働生産性アップの手助けをするどころか邪魔をしている様にしか感じない。労働生産性をアップさせる為には国民の労働意欲を高める方が効率的であるはずだが逆行している。折角、日本人は働くことを罰だと考えていないのに、何らかの権力によって、無理に欧米化して労働を罰だと考えさせようとしている様にしか見えず違和感がある。これに限らず、日本は昨今、真似すべきことを真似せず、真似してはいけないことを真似する傾向が強いと思う。日本の良い部分や大切なものが意図的に消されて失われていき、国力を低下させることが目的ではないかとしか感じられない。(9/29)
- 天使と悪魔が戦うその戦場は私たちの心の中。少なくとも、私の心の中では戦っている。まずは、多くの保険代理店経営者や募集人の心の中にある天使と悪魔の会話を想像してみた。天使が「売上高、利益、顧客数、社員数などは大きい方がよいと思うけど、その為に、質を落とすべきではないし悪に手を染めるなんてもっての他だわ」と言うと、すかさず、悪魔は「そんな甘いことを言ってたら潰されてしまうぞ!騙してでも奪いとって儲けるのが俺様流だ。客にはバレない様に上手にやってるけどな」と言う。天使は「確かに私が言う通りに質を落とさず良心的にやっていた人は、それほど会社の規模拡大が出来てない。私、天使として申し訳ない気持ち」と弱腰になる。悪魔はさらに具体的に「やけに素直じゃねーか。お前もやっと気付いたようだな。質を落とすことはもちろんのこと悪に手を染めてでも、会社を大きくしていくことが社長の役割なのだ。実際、悪に手を染めた奴らの一部しかバレてないし、バレても儲けに比べたら大した罰にならないじゃないかー」と言う。天使も悪魔と一緒になって「そうねー。私も質を落とさずに悪に手を染めずに良心的な営業活動をしている会社の魅力にお客様が気付くには時間がかかっているうちに、他社が口八丁手八丁だったり法令違反をしてまで、強引にお客様を奪っていくのよね」と言う。「客には、質とか良心ではなく、大きく有名な会社、立派な肩書、操作された口コミ、SNS、知り合いであるかなどしか見えてないのだよ。だから、質とか良心などのこだわりを捨てた方がよい」というトドメの悪魔の言葉が刺さって天使が悪魔に変わっていくシーンをご覧いただいたが、きっと、保険会社、保険代理店、保険募集人の多くはこうして悪に飲み込まれているのではないだろうか?私の天使は私が保険業界に入ってから35年近くも悪魔に勝ち続けているがここまでこうしてやってこられたことが奇跡なのかもしれない。(9/24)
- 勝者の裏には敗者がいるものなので仕方ないけれど、可能であれば全員仲良く勝者であって欲しい。その望みを叶えてくれるWINWNの関係は、あくまでも根底では勝負をしながらもお互いの利益や満足を追求した結果の妥協点である。もしも「皆で手をつないで一緒にゴールをさせて勝敗を決めない」など勝負や競争が無かったら人はきっと努力せずに堕落していくだろう。私は何度も負けて悔しい思いをした経験がある。それによって心が腐ってしまうこともあるし、悔しさをバネに敗因を追求して更に努力することもある。自分の気持ちに勝って努力して後に良い結果を得る人のストーリーに心動かされ涙が出ることもある。その気持ちとは裏腹に、成果をあげる確率が皆無な時や不公平、不当、不正などズルい相手との勝負をする為の努力は無駄である。しかも、公平であるべきルールが相手側に忖度したかの様に作れたり変更されるゲームには参加したくない。勝負や競争はフェアプレイの上に成り立つべきことが正常で、アンフェアであれば結果的に社会全体としてはジリ貧になって滅ぼすことになる。例えば、善意がある商売をしている人が、悪意のあるズルい商売をしている人から顧客を奪われているという以上な競争がおこなわれている現実から目を背けていてはいけない。被害者は良い品やサービスを手にすることが出来なかった顧客に限らず、本来はその顧客を獲得出来たはずなのに商機(ビジネスチャンス)を失った人たちも被害者でありどちらもケアされるべきである。裏口入学やコネ入社した人の裏側にいる被害者は誰?冤罪被害者は貴重な人生を棒にふっている。機会損失という被害にもっと目を向けていき、アンフェアを許さないことによって私たちは腐らず努力を惜しまず本来の力を発揮してこそ豊かになってもっと成長する。(9/18)
- 保険業界のコンプライアンス違反が多い。顧客から預かった保険料を着服していたり、横領するなどの犯罪者が保険会社や保険代理店にはたくさんいる。数千万円から億単位のものですら、さらっと報道されるくらい珍しくない。中には150億円?170億円?の不正送金をした生命保険会社の社員もいた。数百円、数千円、数万円まで含めるときっと日々どっかで発生しているのではないかと思う。こういう窃盗の他にも虚偽の説明をする人もいる。一歩間違うと顧客に詐欺行為をさせてしまう事にもなりかねない。モラルが低下しているのは保険会社や保険代理店だけではない、顧客側にもモラルが低下している人がいる。当社の顧客にはそういう顧客が少ないとは言っても低モラルな人が少数ではあるが混ざっている。低モラルな顧客は詐欺行為やそれに近い行為をしたりしようとする。もちろん、当社は加担しないし、話が通じそうな顧客にはその行為の危険性について説明をして防止をする。捨て台詞を言われて当社から離れていく顧客がいるなど嫌な思いをするので避けて通りたいが、話が通じた場合、顧客との絆が深まる。そういう顧客はモラルが低下していたのではなく、周囲からの悪影響と無知なだけだった。生命保険や医療保険などの契約の際の告知書で病歴を記載しなかったり偽った場合、最悪は告知義務違反では済まず詐欺罪になることもある。知り合いの保険屋さんに誤魔化して保険請求したなどもってのほかである。当社の様な保険代理店にはいくつものコンプライアンス厳守する必要があるが、その中でも、保険業法には、特別利益の提供の禁止、保険募集時の顧客への説明義務や意向把握義務、個人情報の適切な取り扱い、比較推奨販売における情報提供義務など、保険の契約者が不利益を被らないようにするための様々なルールがある。 保険募集人が契約者に対し、保険料の割引・割戻し、サービスの提供、その他保険契約者間の公平性を著しく阻害するような優遇を行うことを禁じる「特別利益の提供の禁止」については、契約者の不利益だけでなく、正しく営業活動をしている当社の様な代理店や保険会社の不利益でもあり、当社も被害者である。この問題は長年あえて行政や保険会社が見て見ぬ振りをしているのではないか思うほどお粗末である。やっと、一部の保険会社や保険代理店に業務改善命令をしたがこれは氷山の一角であることは想像できる。(9/17)
- 犯人が人質をとって「こいつがどうなってもいいのか?」なんて脅したのに、相手から「どうなってもいい」と言われてしまえば犯人にとって誤算となる。それよりも何も言わずに無表情(=人の心がない顔)でこっちを見てる相手の方がもっと怖いかも。人の心(「情」「思いやり」)を持っていない人には何を言っても通じない。どんな言語を使おうが伝わることがない「生きる屍(いきるしかばね)」である。思いやりがどういう次元を超えてルールや罰則では抑制できない恐れるものがない人もいる。そういう人にすらも人権があり野放し状態で、その内に人の心を持つ人が被害者になる。そこまで極端ではなくてもそれに近い人と何度となく出会ったことがあるだろう。恐れるものがないそういう人を無責任者とも言う。最強なのは責任者ではなく、無責任者である。「責任をとって辞める」っていうけど、その人にとって、それが大したことでないのであれば、責任をとったことにはならない。その点、私が当社の社長を辞めるとか、これまで人生をかけて愛情を持って育て守ってきた会社を失ったり手放すというような責任のとりかたは重責である。そして、自分で言うのもなんだが、人の心を持っているつもりだ。こういう人の心と責任を持っている人はある意味、最も弱い立ち位置である。私は足元を見られて悔しい思いを何度もしてきた。そういう私のような弱者こそ守って欲しい。(9/13)
- 「フロー(Flow)&ストック(Stock)」で、お金、健康、人、情報、信用、ビジネス等、多岐にわたって通ずる。今回のコラムでは私の目線でフローとストックのどちらを優先させるべきかを書いてみた。まず最初に、お金については、家系を例にすると「収入と支出」=フロー、「貯金残高」=ストックであり、フローを優先するべきである。もっと働いてお金を稼いで使う人を応援して、働かず使わず溜め込む人を減らした方が、結果的に景気がよくなる。逆に、人材についてはストックを優先すべき、転職を繰り返すことによって、頼りない不慣れな人が中心となり生き字引な的な人材がいなくなり質が低下する。結果的に景気を悪くする。この2点について益々その真逆の政策がすすめられている現状に「国を潰す気?」と私は不安と不満を持っている。健康については一概には言えないがもっと食べて身体を動かす方がよいのでフロー優先、情報についてはどちらを優先すべきか分かりづらいが、AIによって、フロー情報(会話やメールやチャット等)をストック(マニュアルや議事録等)に変換するのでこれからの時代はAI、DX化によって、フロー優先とする。ビジネスモデルについては考え方次第で微妙な判断だがフロー優先だと判断した。商品やサービスを売り切り、その都度利益を得る単発的なフロー型よりも、サブスクリプションサービスのように、継続的な利用や契約によって利益を積み上げていくストック型の方が経営の安定には有利であるだけでなく、一度販売したら同じ人に販売する事がほとんどのないフロービジネスだったとしても、顧客をフローさせずにストックし大切にした方が良いからである。(9/11)
- 悪役で有名なショッカーの皆さんが束でかかっても仮面ライダーにいとも簡単に負けてしまう。そんなショッカーは何の為に戦うのか?「イーッ!」以外の言葉を話すことが出来るなら「正義の味方ショッカー登場」って言いたいのかもしれない。もしも、言いたい事も言わせてもらえず痛い目に合わせられているならショッカーが可哀想に思えてくる。ショッカーには親分がいて、そいつにこき使われ、秘密漏洩のために「イーッ!」以外の言葉を奪われていると聞いたことがあるがそれが本当なら残酷だ。こうしてショッカー目線で妄想して見ると世界観が変わる。ドラマでいうスピンオフ風に言うなら「ショッカー3号」って感じ。仮面ライダーはバッタの改造人間でよく見たら気持ち悪い。ETや大阪万博のミャクミャクなどと同様にもしも道でばったり出会ったら怖いキャラ。変身する前の仮面ライダーがイケメンなので、私たちはカッコいいと思っているのかもしれない。そうであればショッカーのタイツの中の人がイケメンだったり心ある良い人だったら、ショッカーを好きになるかもしれない。善と悪、正義のぶつかり合いに加えて、真の強者と弱者についても語っておきたい。もしも、仮面ライダーを親分が自己中な考えをもっている最強権力者で世論を味方につける能力や資金力を持っているとしたらどうだろう?多くの人がそのトリックに気づかず、もしも、気づいたとしても権力によってシャットアウトされる仕組みだったとしたらどう?真の最強者である仮面ライダーの親分が、エセ弱者で真の強者である一般人を味方にして、一般人よりも強者ではあるが真の弱者ショッカーを皆でいじめているだけなのかもしれない。これが現実の世界でよくある真の強者と弱者の関係性である。(9/9)
- ラテラルシンキング(水平思考)に優れている人が国、企業などの重要なポジションに欠けている。暗記とロジカルシンキング(論理的思考)を中心にクリティカルシンキング(批判的思考)を少々混ぜ込んだ様な受験勉強で高得点を取った人でなければ、そもそもスタートラインにすらつけない。一方、ラテラルシンキングは学歴との相関性が低く、むしろ、学歴はラテラルシンキングの邪魔になっているとも言われている。私も全くその通りだと思う。ここにアンマッチが生じている。ラテラルシンキング優位な人材を厳選しなければならないはずでは?これまで、世界を変えてきた優秀な人の思考は、ラテラルシンキングとクリティカルシンキングの組み合わせである。特にAIが進化普及するほど、この2つの思考を鍛える必要性がある。暗記とロジカルシンキングを得意としているAIと、ラテラルシンキングとクリティカルシンキングを得意とする人がタッグを組んだら最強であることは間違いない。残念ながら、AIのような人たちが権力を持ち中枢である。この文脈からおこがましいが私は他者と比較するとあきらかにラテラルシンキングとクリティカルシンキングを主とした思考で仕事をしている。この様な思考を持っている人にとっては、矛盾だらけの社会の現状にストレスがある反面、AIの進化と普及によって、明るい未来が見えているはずだ。(9/4)
- 企業が求人する際、出身地、思想信条、性別、年齢などでフィルターをかけることは違法とされている。求人面接では、家族構成、住宅状況、人生観、健康状態、趣味、特技なども聞いてはいけないとされている。健康状態については業務上必要な範囲でのみ確認が許されている等、雁字搦めという訳ではないので最悪とまでは言わないが、かなり窮屈な法律である。これらの質問をせずに求人面接することでアンマッチが発生しやすくなり双方に不利益である。一方、大卒以上を必須条件とすることは、原則として差別にはあたらないとされている。企業が「採用の自由」を持つことや、大卒者を募集することで「教育コストの軽減」や「採用活動の効率化」を図る企業側の合理的な判断に基づいているらしい。ついつい「なるほど!」と言いたくなるが、実際は、学歴と仕事の能力には、一部の特殊な業種や学歴以外では、直接的で普遍的な関係性はないので確認不要であるはず。今問題の学歴詐称問題をなくす為には、学歴公表を禁止したら良いだけのこと。仕事をする上で大切なのは学歴よりも他の要素による影響が大きい。例えば、人間力(知的能力、社会性や対人関係力、自己制御力)が高いかどうか? 柔軟な思考や感情コントロール、コミュニケーション能力などが圧倒的に大切である。学歴を重視するのは誰の為?何の為?(9/2)
2025年9月のコラム
バックナンバー
【 2024年記事 】
【 2023年記事 】
【 2022年記事 】
【 2021年記事 】
【 2020年記事 】
【 2019年記事 】
2006年7月~2018年2月(ほけん工房ページへ移動します)